Gの初恋


presented by ヒュペリオン様


私が初めて恋をしたのは中学3年の時だった。
彼女はその年の新入生で一際目立つ存在だった。
勉強は学年トップで運動神経抜群、それでいて優しくて可憐で
まさに花と言うイメージがぴったりの女の子であった。
そんな私が彼女と話すようになったのが5月も半ばに入った日の図書室だった。
いつもの様に猫図鑑を借りようと受付カウンターに出そうとして驚いた。
なんと受付係が彼女ではないか!!
焦って私は本を自分の足の上に落としてしまった。
「アイタッ!!」
「キャッ!!先輩大丈夫ですか?」
そして彼女は急いでカウンターから出てくると本を拾い始めた。
「・・・猫図鑑?先輩猫がお好きなんですか?」
彼女はその図鑑を見て私に意外そうに尋ねてきた。
「ああ。割と・・・。君は?」
醜態をさらしてしまったためか幾分ぶっきらぼうに聞き返す。
「うふふ。意外ですね。私も猫が好きなんですよ。」
彼女のその人懐っこい笑顔を見て少し照れながら
「そうか。俺は帰る。じゃあな。」
と言い残し図書室を出て行った。
「センパーイ!!今度猫のお話し一緒にしましょうねー!!」
と言う声にわかったと言う合図をしながら。
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そして月日は流れてとうとう私が卒業する日が近づいてきた。
5月の一件から急速に仲が良くなっていったのだがそれを妬んで
陰湿で悪質な嫌がらせを受ける事もあった。
まぁ外見が外見なのだから仕方がないと言えばそれまでなのだが。
そして何度も好きだと言う気持ちを伝えようとしたが出来なかった。
勇気が無かったと言われれば確かにそうなのだが、何より怖かったのだ。
今までの関係が崩れ去ってしまいそうで怖かったのだ。
だが卒業後に後悔するよりも告白してスッキリしたほうが得策だと考えた私は、
卒業式前日の放課後に彼女を校庭のサクラの木の下へ呼び出す事に成功した。
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「先輩、大事なお話って何ですか?」
「実は・・・俺は君の事が・・・その・・・好きになってしまったみたいなんだ。
もし君がよければ俺と付き合ってくれるかな?」
やることはやった。後は結果を待つのみだ。
恐らく断られるだろうとタカを括っていたのだが、
運命の神様はどうやら悪戯が好きらしい。
「ハイ。私でよければ喜んで。」
その言葉を聞いて私はフリーズした。
「私も先輩の事が・・・ってあれ?先輩どうしたんですか?」
その後どうやって家に帰ったのかがサッパリ思い出せない。
だがひとつ言える事はその二人は恋人同士になり、
その後結婚して息子を授かり幸せに暮らしていると言う事だ。
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「…というのが私とユイ結婚までの道のりなのだ。
…む?シンジお前聞いていたか?」
せっかく私が話してやったというのにシンジのヤツめ居眠りなんかしおって♯
まぁシンジが隣のハインツの娘(えーっと確かアスカって名前だったな)と
仲が良いのは知っているんだ。将来二人の子供が出来た時に
シンジがいかに尻に敷かれていたか面白おかしく話して
困らせてやろう。10年後が楽しみだ。



Fin...


(あとがき)

ヒュ:お久しぶりです。作者のヒュペリオンです。
   さて今回はGの初恋ということでタイトルからも判る通り
   ゲンドウの初恋を書いてみました。

ゲン:おい作者。

ヒュ:はい?

ゲン:最後が何だかいい加減な気がするがどういうことだ?

シ:僕なんかセリフすらない・・・

ヒュ:まず司令からの質問ですが・・・正直言うと俺、恋愛関係って疎いんです。
   シンジ君については今回の主役はあくまで司令とユイさんってことでご容赦下さい。

ゲン:・・・独房で一週間頭を冷やして来い。さぁ来るんだ。

ヒュ:あ〜れ〜お助け〜・・・・……
    
    ズルズルズル・・・・・……

シ:・・・まぁこんないい加減な作者ですが純粋な感想や誤字・脱字等の指摘を送ってやると喜びます。
  ですがスパムや悪質なメールを送ると捻くれて書かなくなります。だから変なメールは絶対送らないで下さい。

ゲン:この間抜けな作者をどうか温かい目で見てやってください。

シ&ゲン:宜しくお願いします。

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