サードインパクトは起きた
だが生き残ったのはシンジとアスカだけではなかった。
使徒と人間のハイブリットであるレイ、第17使徒であるカヲル、そして直前まで体にアダムの胎児を入れていた
ゲンドウのみである。



〜過去へ〜

プロローグ

presented by ヒュペリオン様




赤い海の世界で全員が和解した所からこの話は始まる。
ちなみにインパクトの際に一部のエネルギーが逆流しアスカ・シンジ・ゲンドウの
三人は使徒全種の能力とS2器官を得て銀髪赤眼になっている。(もっともゲンドウは赤いサングラスで瞳を隠しているため目立たないが。)
それはレイとカヲルにおいても例外ではなくカヲルは自分以外の能力を、レイはS2器官と同じく使徒全種の能力を得ている。
そしてシンジがある疑問をカヲルに投げかけた。
「ところでカヲル君は何で生きてるの?僕が握りつぶしたはずだけど?」
ゲンドウにATフィールドの張り方のコツを教えながらカヲルがこたえた。
「シンジ君への愛があれば肉体は不滅なのだよ。フフフッ。」
例によってシンジへの愛と良く判らない理論を展開するカヲルをゲンドウを除く全員が呆れた表情をしながら
使徒の能力を使いこなす為の特訓を再開する。
                ・
                ・
                ・
人は1つの事に集中すると時間の感覚をなくすのは皆さんも1度は経験があるだろう。(もちろん作者もある。)
赤い世界の5人も同じで気がつくとサードインパクトから100年が過ぎていた。
「さて、使徒の力を完全に使いこなせるようになったのだけど、これからどうするの?」
シンジがみんなを見渡しながら尋ねる。
「過去に戻るにも方法が無い訳ではないが因果律の問題がある。下手に過去に行くと色々とややこしい事になるな。」
ゲンドウが自身の持つ知識を最大限に活用した結果を皆に告げる。
「要するに知識が足りないのね。」
レイがやや落胆気味に呟く。
「そんなもの僕の愛があればかんた・・・ヘブッ!!!」
またしてもとんでもない事を言い始めたカヲルの顔面をレイの無言の鉄拳がクリーンヒットし沈黙する。・・・哀れカヲル(合掌)
そしてしばらく黙っていたアスカがふと提案する。
「あのさ・・・あの赤い海に入ってみるって言うのはどうかな?」
アスカのその発言に先ほどのレイの一撃から復活したカヲルがたずねる。
「どういう事だい?」
つまりアスカの言いたい事はこうだ。
赤い海は人の肉体であったLCLであることは全員が知っている。
では肉体の消滅した魂はどこに行ったのか。
もしかしたらLCLに溶け込んでいるのでいるのではないか?
そうであるならば赤い海に入ればそれこそ全ての知識を得られるのではないか?
という事である。
「だがアスカ君の理論には重大な欠点が抜けている。」
ゲンドウが呟くと全員が驚いた表情でゲンドウを見る。
「父さん、それはいったいどういう事?」
代表してシンジがゲンドウに問いかける。
「知識が得られるということに関してはアスカ君と同意見だ。だが他にも得てしまうものがある。
それは・・・感情だ。恐らくずべての知識のほかに感情がどばっと入ってくるだろう。
下手をしたら気が狂ってしまう可能性だって否定できない。それが私の言う欠点だ。
それにセカンドインパクト・サードインパクトの真相に関しては既に話しているからまだ良いとしよう。
だがそれを行わせて神になろうとしたゼーレのジジイ共の思惑だって入って来るんだぞ。それでもいいのか?」
だがシンジ達は既に心に決めていた。
「構わないよ。それに過去に行くほうがそれ以上の危険があるんだし。ねっ、皆?」
シンジが振り向いて聞くとそれぞれが首を縦に振りながら
「碇君や司令が一緒ならどんな危険も苦ではないわ。」
「わたしも。皆が一緒なら何でも来いって感じね。」
「僕もだよ。それにここにいる皆に消えてほしくない。だから僕は皆と行く。」
「わかった。皆がそう決めたのなら私には何も言う資格は無い。では用意は良いか?」
皆の決意を聞きゲンドウは感動しながら皆を見回す。
「「「「もちろん!!」」」」
そして赤い海に入っていった。
            ・
            ・
            ・
さらに10年後、赤い海で得た情報を整理し終わった5人が過去へ行こうとしたその時である。
(お待ち下さい!!)
という声が5人の頭の中に響いた。
アスカ・レイ・シンジ・ゲンドウは頭の中に「何だ?」と疑問に思った顔をしていたが
カヲルだけは「ヤバイ!忘れてた!」という顔をして大急ぎで皆に説明した。
「皆、忘れててごめん。情報を整理しててすっかり忘れてた。
この声はアダムの声だよ。」
(オイ、タブリス。俺らも連れて行くんじゃなかったのか?)
シンジが「カヲル君、どういう事?」と困惑した顔で聞いてきた。
「実はね僕とレイとリリン以外の使徒はLCLに溶け込まずに精神体で漂ってたらしいんだよ。
それを知ったのは10年前にLCLに入ったときなんだけどね。
その時に体はあっちで作るって条件で連れて行くことになったんだけど
情報整理とかのゴタゴタで皆に伝えるのを忘れてたんだよ。」
ゲンドウがため息をつきながら
「私とシンジとアスカ君の場合は過去の肉体に精神を上書きすれば良いが
カヲル達はどうするのだ?」
と聞くとカヲルは申し訳なさそうに
「過去に向かう空間を通る際に一度精神体になるのですが、司令達3人は肉体が既にあるのですから
上書きで充分なんですが、僕たち17人は肉体があの巨大な体じゃ色々不便です。
ですから17体分あっちで造って頂きたいのですが・・・駄目ですか?」
ゲンドウは1分ほど考えた挙句に例のゲンドウスマイル(あの不気味な笑みではなく悪ガキが悪戯を考え付いたような笑顔)
を向けて
「レイとカヲルはパイロットとして、残りは碇財閥の護衛と私の直属の護衛とに分ける。これでどうだ?(ニヤリ)」
(ありがとうございます!!)
だがレイのみ納得がいかない顔をしてゲンドウに意見する。
「でもそれだとどっちかが7体でどっちかが8体で不公平よ。」
(リリス、イスラフェルの精神体は甲と乙で既に分裂している。安心して。)
即座にイスラフェル甲から補足が入る。
「じゃあそろそろ行きますか。」
「そうだね、アスカ。じゃあ肉体を持っている皆は精神体になって父さんにくっついてね。」
そして10分後、時空のゲートが開かれ過去へと向かっていった。



To be continued...


(あとがきっぽいもの)

ヒュペリオン(以下ヒュ):やれやれやっとプロローグが完成した。予定ではこの半分ちょいの筈だったんだけどなぁ・・・

アスカ(以下アス):あんたが無計画すぎるのよ。ほんとバカなんだから。

ヒュ:ゲッ!アスかが何でここに!

アス:ゲッ!じゃないわよ。このあたしがいて当然じゃない。この作品のヒロインなんだから。

カヲル(以下カヲ):僕もいるよ。

ヒュ:ゲゲッ!!カヲルまで!

シンジ(以下シン):あれ?なんでカヲル君とアスカがいるの?

ゲンドウ(以下ゲン):作者、呼んだのはシンジと私だけではないのか?(‐‐♯)

ヒュ:おかしいな。

カヲ:ところでこの話は何話くらい続くんだい?

ヒュ:一応予定では26話くらいだね。でももしかしたらそれ以上行くかも・・・

アス:だから無計画だって言われるのよ。それでカップリングは?もちろんシンジとあたしよね?

ヒュ:い・・いやカップリングなんて決まってないよ。5人が主人公だし・・・ゴニョゴニョ・・・

アス:なぁーんですってぇぇぇぇぇ!!!!ちょっとこっちに来なさい!!お仕置きしてやるわ!!

ヒュ:またこの流れかよぉぉぉぉぉ・・・・……(ズルズル)

ゲン:お約束だな・・・

カヲ:ふう、ただいま。

シン:どこ行ってたの?

カヲ:トイレだよ。ところでアスカ君があそこで燃やそうとしていた肉片はなんだい?

ゲン:アスカ君の怒りを買った作者の哀れな末路だ。

シン:まぁ、あんな間抜けは放っておいてこれからもこの作品をよろしくお願いします。

カヲ:スパムとか迷惑メールを送ると作者が捻くれて書かなくなるよ。だから送るのは感想および誤字・脱字などのメールにしてね。

一同:よろしくお願いします。

作者(ヒュペリオン様)へのご意見、ご感想は、メール または 感想掲示板 まで