黄昏の果て

プロローグ

presented by KEI様


赤い海、赤い空。
吹き抜ける風も、大地も、生気の欠片すら感じさせない。
そんな死の気配が広がる世界、海辺で膝を抱えて、虚ろな瞳をした、少女が居た。

少女の容貌は欧米系だが、どことなく日本人の血を感じる。
そしてその虚ろな瞳は、ただただ目の前の赤い、紅い、アカイ海を写していた。

死の気配が広がる世界に、唯一ある生命。
だが、それは今にも消え去りそうなほど儚かった。


世界がこのようになって、一体どれくらいの時が過ぎたのだろうか。
分らない、それを測る者がいないのだから。
この世界に唯一存在する生命、少女もそれを知り得ない。
彼女はそれを測る事を、拒否しているのだから。
時は、観測者がいなければ、なんの意味も持たない。

変化が訪れた。
唐突に光の粒子が無数に現れた。
それは寄り集まり、人の形を模った。
一際強く輝くと、其処には一人の男がいた。
その男が現れただけで、辺りの死の気配が押し退けられていく。

その変化を感じ取ったのか、少女に動きがあった。
もっとも、消え行く者が立ち止まった、という程度だったが。

だがそれは、一つの流れの終わりを告げるものであり、新たなる始まりを告げるものだった。

茶番劇が・・・・・また始まる。



To be continued...


(ながちゃん@管理人のコメント)

KEI様より「黄昏の果て」のプロローグを頂きました。
冒頭シーンから、たぶんEOE後の世界だと思うのですが、流石に何のことだかサッパリわかりませんね。
う〜ん、少女が唯一の生命ということは、初っ端から例の少年はいないんですよねぇ。どうしたんでしょう?
最後に登場した男も謎ですし・・・。
茶番劇と述べられているから、・・・断罪系なのかな?さてさて、どうなることやら。
続きが気になるので、第一話へと進みましょうか♪
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