第五話
presented by 美堂翔様
時刻は午前7時25分
ヘブンとの約束の時間まであと5分
シンジは愛車VFRに寄りかかり煙草をふかしている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4人?いや5人か・・・・・・・・・」
家を出てからシンジの後を付けている人数だ・・・・・
「NERVか・・・・・・・・・・・俺のガード・・・・・・いや監視者か・・・・・・・・・」
シンジは溜息をつく・・・・・・・
駅の入り口から一人の女性が出てくる惜しみもなくダイナマイトなボディを出し露出度が高い・・・・・
「あの人は・・・・・・・・・・・・・」
シンジは頭が痛くなる思いだ。
「シンジ君、出迎えご苦労様。さ、早速行きましょうか?」
さすがは蛮曰く金の亡者・・・・・・シンジも納得して居るが・・・・・・相手が国連直属の組織だとなると仲介料も高いのだ。
だがどこかの牛と違って無能では無いどちらかと言えば有能だ。
「もしかしてその格好でバイクに乗るつもりですか?」
「あら、なにか問題ある?」
・・・・・・・・有りまくりだよヘブンさん・・・・・・・俺も健全な少年だって事忘れて無いか?
「はぁ、それじゃあ行きましょうか・・・・・・・」
シンジは溜息をついてバイクに跨った。
〜NERV本部〜
「早かったわねシンジ君、その人が?」
シンジとヘブンを出迎えるリツコ
「ええ、仲介屋のヘブンさん。早速ですけど親父の所に案内して下さい後マナと花月さんも呼んで・・・・・・・・」
「ええ、分かったわ。」
リツコは脇に有る端末を利用する。
「マヤ?花月君とマナちゃんを連れて司令室前まで来なさい」
『分かりました先輩。』
「さ、これで良いわ。」
そう行ってリツコは歩き始めた。
『司令、サードチルドレンを連れて来ました。』
「・・・・・・・・入れ。」
右腕がサイボーグのゲンドウはいつもの体制で答える。
「・・・・・・・・赤木博士・・・・・・後ろの人たちは誰かね?」
リツコとシンジの後ろから入ってくる花月とマナを見て冬月が怪訝な表情をする。
「俺の知り合いですよ冬月先生・・・・・・・・・」
シンジが答える。
「シンジ君私の事を覚えているのかね?」
冬月は以外そうに答える。
「ええ、母さんがEVAに取りこまれてわぁ〜わぁ〜叫んでましたからね・・・・・・・・・・・・特に印象が強いですよ。」
「そ、そうか・・・・・・・・」
「さ、早いとこ本題に入ろうか?親父?」
「貴様にはエヴァのパイロットとしてNERVに入って貰う・・・・・・・・」
「OK、ただし条件が幾つかある。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・言ってみろ」
「まず報酬だけど基本給金月1000万、初号機による出撃が1回ある度に5000万、使徒一体殲滅する度に3億、サポートによる場合は1億、全ての使徒を倒し終えたら20億・・・・・・・・今回は説明だけでいきなりエヴァに乗せられたから慰謝料込みで5億OK?」
「シンジ君もう少し安くは・・・・・・・・」
「かまわん・・・・・・・」
「次に俺の権限だが・・・・・・・まず、作戦の立案権に拒否権。階級は葛城さんよりも上にしてもらおうか?」
「なぜだね?」
「簡単ですよ、一昨日のケージでの騒ぎを知らない訳では無いでしょう?ろくに状況判断もできない様な人の部下になるつもりは無い・・・・・・・・悪いが無能に命を預けるほど馬鹿じゃない・・・・・・」
「許可しよう・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それから俺の知り合いを何人かNERVに入れろ・・・・・・・・・・格部署に2、3人だ・・・・・・・給料は普通通りで良い。」
「・・・・・・・・・・・・・・・良いだろう。」
「手はじめにマナを技術部リツコさんの直属の部下・・・・・・・・花月さんを作戦部に入れろ役職は作戦部顧問だ・・・・・・・花月さんの階級は葛城さんと同じで良い。それと俺にガードは必要無い。どうしても着けたいのなら一人だけにしろ・・・・・・・・・」
「それで全てか?用が終わったのなら出て行け・・・・・・・・・」
ゲンドウは敵意を向ける。
「セフィロトの木か・・・・・・・・・・・・・10のセフィラを22の神秘の道で繋いだ図で「宇宙(意識)の構造」無から宇宙(意識)が流出する段階を表した図でもある・・・・・・・・・これで母さんに会うつもりか?」
シンジは司令室内に書かれたセフィロトの木を見て呟く。
「・・・・・・シンジなにを知っている?」
「・・・・・・・・・・・・知り合いに魔女が居てね・・・・・・こう言う儀式の類には詳しいんだ・・・・・・・それにEVAにはまだ母さんの意識は有るんだろう?なら簡単さ。すこし魔術を知って居ればこれくらいの予想はつく・・・・・・・・・・・それとも何?冗談で言ったつもりだけど本当なのか?」
「グッ・・・・・・・・・」
「それじゃあ俺はこれで帰るよ・・・・・・・・・あとマナには絶対に手を出すな・・・・・・・・・その時は殺す!!・・・・・・・・・それと良い事を教えてやろう・・・・・・・・お前は母さんに拒絶される・・・・・絶対にな・・・・・・・・」
シンジはそう言って司令室を出て行く。
「それでは僕達も行きましょうか・・・・・・・行きましょう、マナ、ヘブンさん。」
花月はそう言って何事も無かった用に出て行く。
「それでは司令私もこれで失礼します。」
リツコはというと中々冷や汗ものだった為表情には出て無いがかなり動揺している。
「待て、赤木博士。シンジはなぜ初号機にユイの魂がある事を知っている?」
「それはおそらくシンジ君・・・・・いえ、サードチルドレンの『眼』と彼が習っていたという古流派武術が影響だと考えられます。」
「赤木博士、シンジ君の『眼』とは?」
「サードチルドレンの説明によれば初号機に碇ユイ博士の『魂』を見たとの事です。また『気』を感じたとのことでした。」
「そうか、赤木博士このままシンジを監視しろ・・・・・・・・それとシンジに伝えろ・・・・・・・シンジの階級は三佐・・・・・・・霧島マナは特務二尉とし君の直属の部下とする。風鳥院花月においては階級は一尉だ・・・・・・・・」
ゲンドウはリツコが既にシンジに寝返った事など気がつかずに命令する。
「良いのか碇?」
「所詮は子供がする事・・・・・問題は無い。」
「お前がそう言うのなら止めはせんが・・・・・・・・・・・」
「では、失礼します。」
リツコはそう言うと内心笑みを浮かべて出て行く。
・・・・・・・・・・・躍らされているのはシンジ君じゃなくて貴方よ碇司令・・・・・・・・
廊下を歩く五人。
「・・・・・・・・シンジ君一体何の為に私を呼んだの?」
仲介する暇が無かったヘブン。
「ヘブンさんにも手伝ってもらおうと思ってね・・・・・・・・・」
「手伝う?」
「そう、報酬は前払いで5000万。どう?悪く無い仕事でしょう?」
「つまりは私に仲介しろと?」
「そう言う事・・・・・・・今の所考えて居るのは・・・・・蛮さんと銀の字、士度と卑弥呼さんかな?あ、後マリーアさんも・・・・・・・・残りは無限城メンバーだから俺が直接交渉してくる・・・・・・・・・」
「一体何をするつもりなの?」
「それはみんなが揃ってからのお楽しみってことで」
シンジは楽しそうに答える。
・・・・・・・・・実際楽しんでいるのだろう。
「シンジ君これからの事何だけどあなたには学校ヘ行ってもらいます。」
「面倒だから嫌です。」
即答だ
「それに俺大検に受かってるしドイツ語と英語も話せるから必要・・・・・・・・」
シンジの口が止まる。
マナが何かを訴える用にシンジを見て居るのだ。それだけでなくリツコも恐い。
「私はシンジと学校い来たい。」
涙目ウルウルでシンジに迫るマナ。
「行くわね?学校。」
物凄い気迫で迫るリツコ。
「・・・・・・・・・・・・はい。」
シンジはがっくりと項垂れる
「・・・・・・・・・・・・・・・・!そうだ、リツコさんもう一人学校に連れていきたい人が居るんですけど・・・・・・」
「あ、もしかして・・・・・・」
マナはシンジの考えに気がつく。
「ええ、別に良いけど・・・・・・・・」
「それじゃあ2日程第2に戻るんで何かあったら呼んでください。それとリツコさん家の1階のガレージリホームして喫茶店にして下さい・・・・・・・」
「ええ・・・・・・・・・・・」
「ヘブンさんは後から来てくださいね?俺達「Honkytonk」で待ってますから。」
「わかったわ。」
「それじゃ、行くぞマナ。」
「あ、ちょっと待ってよシンジ」
二人は脱兎の如く駆けていく・・・・・・目指すは「Honkytonk」・・・・・・・・
「それじゃあ僕はヘブンさんを駅まで送ってきます。」
「ええ、お願いね。」
「それと学校の事ですけど僕も教育実習生と言う事でお願いします。目的はシンジの護衛という事で・・・・・・・」
「あら、花月君教員免許もってるの?」
「そこはNERVの治外法権で・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・良いわ手配しましょう・・・・・・・」
「よろしくお願いします。それじゃヘブンさん行きましょうか?」
「え、ええ・・・・・・・」
花月とヘブンは外へリツコは自分の研究室へと向かった。
To be continued...
(あとがき)
第五話完了です。今回は少し短め
次回からやっとゲットバッカーズのメンバーが出てきます。
そして第四使徒シャムシェルの出番は程遠い・・・・・・・・・・・・・(困り)
・・・・・・・・・牛の変わりの作戦部長誰にしようかな?・・・・・・・・・・・・何方かリクエストがあればどうぞ。
(ながちゃん@管理人のコメント)
美堂翔様より「エヴァンゲリオン『福音の魔眼』」の第五話を頂きました。
結構無茶な要求をゲンドウがアッサリ呑んで、シンジ君たちはネルフ入りしましたね(少し意外)。
あ、なるほど、腹の中からネルフを食い破るつもりですね♪
ゲンドウという男、自分の掌の上でシンジたちを踊らせているつもりが、実は自分のほうが踊らされているとは、夢にも思わないでしょうね。ま、それに気づいた時は、すでに手遅れでしょうが・・・。
もしかして、祝ミサト放逐・・・なのでしょうか?(笑)
作戦部長の後任という話よりも、ミサトの身の振り方が気になりますね。
ネルフの便所掃除のオバチャンとかどうですか?(笑)
当然、発令所には出入禁止ということで♪
次作を心待ちにしましょう♪
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