新起動世紀ヱヴァンガル改

第十話 ゲンドウ、復活?

presented by とりもち様





 ネルフ付属医院VIP用の病室

 そこで、白板になにやら難しい数式等を書き連ねながら、 ゲンドウに何かを話しているリツコがいた。

 自分の計画の依り代になるべく作り上げたファース・トチルドレンが、 造反?し、行方不明・・・

 予備と嘯いていた自分の息子を、何とか呼び寄せる事が出来たものの、のっけから戦死・・・

 初号機の素体どころか、最も重要なユイが溶け込んでいるコアも半壊?・・・

 自分が作ったシナリオが完全に崩壊?し、マジで修正の仕方が思いつかない・・・

 そんな状態な為、第三使徒戦後から、病室で現実逃避と言うか、いじけて、 不貞寝をしているゲンドウを現実に引き戻し、表に出し、活動させるべく、 リツコは必死に作り上げたシナリオというか、実に都合の良い幻想を話しているのである。

 まぁ、そのまま、放置していた方が、色々な意味で、人類の平和に貢献しそうだし、 某事情により、ゲンドウの愛を求めていると、錯覚しているリツコにとっても、 たいへん、都合がよさそうなものだが・・・

 ネルフのスポンサーであり、死を恐れる余り、 永遠の生への希望ゲンドウの提唱した無謀な計画に、 すがった某影の老人会・・・人類補完計画に全てを注ぎ過ぎた為、衰退気味・・・に、 命令されて、ゲンドウを司令職に復活させなければならないからだ。

 そのやり方だが・・・

 元々、ユイの半クローン体であるレイの素体を溶け込ませた(と聞いている)零号機のコアと、 ユイ自身が溶け込んでいるコアの波長は、ある程度似ている。

 それ故、零号機のコアを初号機のコアに偽装することは、比較的楽と思ったリツコは、 色々と誤魔化して、零号機のコアが、さも初号機のコアであるようにしたのだ。

 まぁ、簡単にリツコが説明しているの内容を書けば・・・


 元々、半クローン体であるからか、レイとユイのパーソナル・パターンは、かなり似ている。
 それ故、似たパターン、波長を持つ零号機のコアで欠損部分を埋めれるのではないかと考えた。
 ユイの魂を壊れた初号機のコアとレイの素体の溶けている零号機のコアを繋ぎ、 半ば零号機のコアに初号機のコアを上書きする事にした。
 上書きとは言え、重ならない部分は、無い部分なので、上書きされない(可能性が高い)。
 それを実行した結果、ユイの魂の欠損部分を、コアに溶け込ませたレイを使って埋める事が出来、 ユイの魂を補完する事が出来た。


  まぁ、そう言う風にした事にしたのである。

 勿論、それをやったと言う偽装工作をする為、偽装工作っぽい実験を、色々と行った。

 そして、たったそれだけの事を2時間程、長々と難しく、横に曲げるだけ曲げながら、 説明していたのである。

 最初は、新たなコアにレイの素体を溶け込ませる事も思いついたようだが、 レイの素体は、某事情により、一体も残っていないので断念したのである。
(この事については、一切説明していないが・・・)

 まぁ、元々予算が無いから却下したと言う話もあるが・・・

「このように、試行錯誤の上、零号機のコアを半ば使い潰すような事になりましたが・・・
 その甲斐あって、何とか初号機のコアを復活させることが出来ました。
 今後、零号機は初号機のコアで運用することになります」

 リツコはそう言った。

「それで、初号機の方はどうなる?」

 ベッドの上で、サングラスをかけ、偉そうに腕を組んでいるゲンドウは、そう言った。

「素体自体がだめでした。
 使徒の攻撃だけでなく、射出されたエントリープラグが突っ込み、 倒壊する武装ビルの中にあったミサイルなどの誘爆に巻き込まれ、素体の78%以上が消滅。
 残りも、コア以外は、殆ど壊死しています。
 一から作り直すしか方法がありませんが、そのような予算は、現在のネルフでは、難しいですし、 コアをも、一から新しく作り直さなければならない事になりますので、行うのは無意味です。
 更に、詳しく説明しますと・・・」

 無論、リツコしている説明は、ある程度、事情を知っている普通?の人間なら、 色々とアラ捜しをしたり、色々と不審点を見つけ出したりする事が出来るものだが・・・
(事情を知って、かかわっている人間が、普通かどうかはさておき・・・)

 そこはそれ、妻に、一目だけでも再び逢う為に、全人類、いや、 地球上の全生命体を生贄に、出来るかどうかもわからない、検証すら出来ない無謀な事をやろうと考え、 自己満足のためだけに色々と、外道な事を平気でやる狂気の男である。

 つまり、例えそれが嘘でも、妄想でも、一縷望みがあるかもしれないと言う話のなら、 その全てを絶対的真実として、己の中に固定し、それしかないように自分を錯覚させる男である。

 当然、あっさりとそれを信じるのだが・・・

 実はそんな男だったとは知らないリツコは、長々と、難しくして説明していく。

「・・・初号機のコアは、何とかなったのだな?」

 説明の途中で、ゲンドウはそう言った。

「え、あ、はい、コアだけは、何とかできましたが・・・
(本当は、34%程消失して、劣化も激しく、どうやっても、 復活させる事は出来ないから、廃棄したけど・・・)」

 リツコはあわててそう言った。

「ならば今はそれで良い・・・
(零号機は凍結を解除せず、原因不明のままにして置けば、書き換え等をされずに済む。
 さらに新たな機体を要求する事も出来よう。
 ふ、シナリオ通りだ)」

 ゲンドウはそう言って、なにやら考え付くと、ニヤリとしながら、ベッドから立ち上がった。

 まぁ、単なる仮病だったのだから、そうであろう。

 リツコは呆然とした。

 なぜなら、どんなに突っ込まれても良いように、リツコは、誤魔化す為の説明を、 色々、それこそ、山のように準備していたのだが、無駄に終わってしまったのである。
(その為に、徹夜もしたのである)

 もっとも、リツコが、前説だけでも、難しい説明を長々とした為、 ゲンドウは途中から、ウンザリして、聞き流していたのかもしれないが・・・




 そして、ゲンドウが復活して、最初に行った仕事は・・・



 ゼーレ老人会との会見だった。




 何時もの暗い部屋?

六分儀君、ネルフとエヴァもう少し上手く使えんのかね』

『零号機に引き続き、君等が初陣で壊した兵装ビル、次の戦いで壊した弐号機の補修。
 六分儀君、これには、国が三つ四つ、平気で傾いたよ』

六分儀君、我々の先行投資をいったいどれだけ無駄にする気かね? 』

『聞けば、六分儀君は、あの玩具に、何の説明もせず、 息子を放り込んだと言うではないかね』

『しかも、その息子すら死んでしまったと言うではないか・・・
 どうする気かね?・・・六分儀君』

六分儀君、君は、人、物、金、いったい幾ら、無駄に使えば気が済 むのかね』

『更に、今まで、使徒を倒しているのはネルフではなく、あの第十六独立連隊だ。
 六分儀君、これは由々しき問題だよ』

 老人達は、わざわざ、六文儀と言う名を強調して、そう言った。

「お待ちを、私は碇です。
 何ゆえ、六文儀と呼ぶのですか?」

 自分が六文儀と呼ばれることに驚き、それを問う。

 実は冬月から、何も聞いていなかった・・・というか、冬月は、まだ入院中である。

 当然、レイの素体が無くなった事も知らないのである。

 因みに、レイの素体に付いては、未だリツコから聞いていない。

六文儀君、自分の胸に聞いてみたら、どうかね?』

『いやいや、六文儀君は、分からんだろうな』

『左様、この程度で、わかっているなら、 十年ほど前のあの時、自分の息子の親権を奪われるのに、 六文儀君が、アレだけ無頓着で居られたはずが無いよ』

 老人達は、呆れたように、更に、六文儀と強調して、そう言った。

「で、ですが、私から碇の姓を奪えば、碇財団から資金を」

 因みに、ゲンドウは、碇の名を使って、碇家の財産を・・・碇家全体から見れば、 微々たるものだが、それでも・・・かなりの額を横領しており、 それを補完計画の資金源の一つにしていた。
(無論、表?向きは老人達のだが、大半は水増し請求で、自分達の方に使っていた)

 これをある程度、見逃したのは、実は、某人の策略で、ワザとであり、 ゲンドウやゼーレを油断させるためである。
(当然、今後はさせないし、逆に訴える準備をしているが・・・)

『何を言う』

『全ては、六文儀、貴様の失策の所為であろう』

 そう言われて、ゲンドウは首をひねる。

「ど、どう言う事ですか?」

 因みに、本当はゲンドウの所為ではなく、葛城ミサトの所為である。

六文儀・・・
 今まで貴様が碇家の財を横領しても、多少の目を瞑って貰えていたのは、 碇家と辛うじて繋がれていた為・・・』

『また、辛うじて繋がれていたのも、貴様に、碇総本家直系の血を持つ息子がおり、 更に、その親権があったが故』

『その親権を失えば、碇家との繋がりが完全に切れる』

『そうなれば、碇総本家が、寄生虫のような貴様から、碇の姓を剥奪するのは道理であろう』

 老人達がそう言った。

「ですが、私は、親権の放棄など」

 ゲンドウは、心外そうに言うが・・・

『愚か者!
 放棄以前に、その対象を殺しておいて、何を言う!』


 ついに、キールがそう怒鳴った。

「あ・・・」

 そこでゲンドウは、自分が唯一、ユイとの絆と思っていた碇の姓は、 実は、単なる予備の道具としか思っていなかったシンジのおかげで、 しかも、かろうじて繋がっていた事に、初めて気付いた。

 今まで気付かなかったのは、ユイ以外の存在を拒否し、シンジを道具にしか思っていなかったから・・・

 いや、むしろ、自分以外でユイが愛情を注ぐ、不倶戴天の敵としての認識しか無かったからである。

 尤も、ユイが居る前では、ユイに嫌われないように、それなりの事をしていたのだが・・・

 故に、ユイが居なくなってから、即行でシンジを捨てたのだ。
(この世界では、捨てた後、雇った男が拾いに来る前に、碇総本家に引き取られた事になっている)

「し、しかし、で、ですが・・・」

『碇・・・貴様は、今まで何をしていた?』

『左様、何ゆえ、あの時、司令所に居なかった?』

『出張もしなかったくせに、第四使徒戦の時も、司令所に居なかったのだろう』

『いったい、どこに、何用で居たのかね』

 因みに、ゼーレもゲンドウが倒れて、病院に寝込んでいた事などは知っているが、あえて言わない。

 ゲンドウを精神的にいびる為に・・・

 尤も、初号機の事による精神的ショックという事は聞いていたが、 流石に、そのまま、イジケて、 ずっと寝てサボっていたとは、 思ってもいないが・・・

「そ、それは・・・」

 勿論、ゲンドウの方も、流石に、ココで【天井から何か落ちてきて気絶していました】とか、 【気が乗らなかったのでシカトして寝ていました】とか、言えない。

 なぜなら、天井関係を言ってしまえば、本部施設の状況を調べられる可能性が出てくる。

 そうなれば、工事費をケチって横領していたことがバレ、 色々とまずいことが起きる可能性があるからだ。
(業者の所為にしても、本格的に調べられれば、支払いなどの差額で、色々と・・・)

 確かに、ゲンドウが事故?にあった場所や、ゲンドウにとって、重要な場所、 つまり、エヴァ関連や、ドグマ、上級幹部専用の施設等は、一切、手抜きはさせていない。

 しかし、それ以外の自分が使わない、一般職員だけが使う所などは、 手抜きをしていたり、作っていなかったりするのだ。
(つまり、全体的に、本部施設は手抜き部分が多いらしい・・・)

 当然、先の使徒戦後にも、本部内で、色々と落盤や罅割れの箇所が見られている。
(整備部等の有志がサービス残業で補修しているらしい・・・危ないから)

 更に、TV版ではあった所員なら使えるレクレーション関係施設も、存在していない。

 プールとかは、単なる池のような状態になっている。

 シャベルカーで、それなりの穴を掘って、水を張っただけ、着替える場所もロクに無い。

 シャワーなどは離れた所にあるパイロットや上級幹部用の更衣室にしかない。

 ハッキリ言って、利用者は居らず、溜め池状態で放置されている為、 土で濁っているし、何故か淡水魚等の生物が棲んでいるらしい。

 食堂も、そんなにおいしくないし、しかも、足元を見ているのか、地上より高い。

 殆どの所員が自炊をして来るか、通勤時に上の街のコンビニで買ってくるほどである。

 使うのは、連日の泊り込みによるカンヅメだったりして、時間が無く、 お腹がすいてたまらない者位であろう。
(尤も、ミサトは平気で使っているお得意様だが・・・)

 因みに、技術部の某所には、簡単なキッチンがあり、 そこで簡単な調理が出来るようになっている。
(無論、コーヒー好きのリツコが、元執務室付けさせたのを、 技術部の有志が、今のリツコの部屋の傍に付け替えたのである。
 まぁ、時々・・・いや、良く利用させてもらっているらしいが・・・)

 更に、今まで、初号機が修復不可能の状態だったから、 不貞寝?して、ゼーレの呼び出しを無視していた等と言う不敬罪にも当たる事をしていた等とは、 この選民主義の塊のような老人達に言えるわけも無い。
(と言うか、最初の呼び出しの時、意識不明だったので、 冬月が代わって出てくれたのに味を占めていたようだ)

 もし、それらが、バレれたりすれば、 いろんな意味で、ゲンドウは拙い事になるだろう。

 最低でも、全てを奪われ、タバシリに送られてしまう。

 経営はゼーレが行っているものの、元々、資金を作るために、 タバシリという制度を考え付いたのはゲンドウだったりするので、 その恐ろしさは良く知っている。

 その為、何も言い返せなかった。

 因みに、後日、何故か、第三使徒の時、落盤があったらしい場所を担当した建築会社が、 何故か、多額の借金をして、潰れ・・・

 更に、そこの社長や重役達の家族全員が、多額の保険金がかかった途端、 不可思議な事故?に遭い死亡、40歳以下の女性達は行方不明となる。

 何ゆえか、その保険金とほぼ同額の金額が、ゲンドウが偽名で作ったペーパーカンパニーに、 振り込まれ、その後、念入りにマネークリーニングされ、ゲンドウの隠し財産になるが・・・
(因みに、ゲンドウの子飼いである諜報特殊監査部の裏工作課が動き回った)

 今は関係ないだろう。
(どうせ、その内なくなるし・・・)

『全ては、貴様がアレの手綱を取らず、放置していた所為であろう』

『その所為で、我々は予備とはいえ、鍵を幾つか失ってしまったのだ』

 そこで、ゲンドウは心の中で歯軋りをする。

 初号機本体どころか、そのコアを半壊させ、ユイを消しかけるというトンでもない事態が起こったのは、 自分の所為ではないのに、愚痴を言われて・・・
(いや、実際には、そのコアは処分される事になって、本物のコアは失われています)

 更に、自分からユイとの唯一の絆である(と一方的に思っている)碇の姓を奪れてしまい、 かなり、苛立ち・・・

 その原因を作った女、葛城ミサトという恨みの対象に対して、ゲンドウは憎悪の炎を燃やしていた。

 勿論、使徒にアッサリ殺された(とゲンドウは思っている)シンジに対しても、 八つ当たりな感情を持ち・・・

 碇家に文句を言い、賠償金を請求しようかと、実に都合の良い事を、 後日考えるものの・・・・・・

 ネルフ側が、何も説明せず、無理矢理、放り込み、唐突に使徒の目の前に打ち出し、 気絶させて、そのまま援護もせず、良い様に使徒に殺させた事は明白であるし・・・

 寧ろ、逆にこの事で、訴えられているのを、必至に先延ばしている状態である。

 その為、逆効果で、自分で墓穴を掘る行為でしかないと、 準備させようとしたリツコに止められて、断念する事になる。
(当然、後でこの事を知った冬月やゼーレの老人達も、呆れまくったらしい)

『更には、ファースト・チルドレンが行方不明と聞く・・・』

『その原因もな・・・』

 ゲンドウが、自分の息子と同年代の少女であるファースト・チルドレンに、 日頃から、セクハラらしき事をしたり・・・

 青少年少女保護条例に思いっきり引っかかるような事を、強要しようとしたり・・・

 つまり、某団体に知られれば、某奥様方がバーサク状態で乗り込んで来そうな事をして・・・

 第三使徒襲来時に逃げられており・・・

 更に、彼女がゲンドウのそう言う所業を、置手紙で告発していた事が、ゼーレに流れていたらしい。

 まぁ、流石に、零号機の事故を、ワザと起こした事は流れていないようだが・・・
(それだけは、冬月が必死に隠したようだ・・・残りは難しかったらしい)

『貴様は、いったい、何をやっておるのだ?』

『自分の・・・もう亡くなっているが・・・
 息子と同年代の少女に血道を上げるとは・・・』

『自分の歳を考えたらどうかね?
 歳を・・・』

『いやはや、らしいと言うか、なんとも・・・』

『まったく・・・呆れて・・・』

 これについても、ゲンドウは何も言い返せなかった。

 因みに、ゲンドウは、身体がある程度、成長し、 中学生と同じくらいになったレイに、肉体関係を迫ったが・・・

 当然、レイにコレ以上無い位、拒絶された。

 そして、その次の日に、あの事故を起こしていたので、いろんな意味でヤバイだろう。

 当然、噂が流れているが・・・

 尤も、ゲンドウは事故後、大怪我を負っているレイとやるのは難しい事に、前日、気付き・・・

 だったら、先にやっておこうと思い付き・・・

 何を考えてのか、そのまま、レイに迫ったのだが・・・・・・

 当然、拒否され、股間に、強烈な一撃を喰らわされた後、脱兎のごとく、 レイに逃げられたのである。

 因みに、その後、レイは、テスト開始まで、マヤを始めとする、 まだ裏を知らない一般女性所員達の傍で、隠れて居たらしいが・・・
(その時点で、ゲンドウのセクハラが、かなり核心めいた情報として、所内で広まっていた)

 つまり、事を強引にと行うには、色々と拙い事情があったので、手出しが出来なかったようだ。
(下手をすれば、冬月にバレるし・・・)

 そのまま、様々な事の愚痴を、ゲンドウは懇々と聞かされる事となった。

 尤も、その間、ゲンドウは、この会議が済み次第、 こう言う事態を引き起こした自分以外の原因であるミサトに復讐をすべく、 色々と拷問を考え始め、聞きたくも無い愚痴を右から左へと流していた。

 当然、途中で、突っ込まれた事を聞かれ、答えられず、再び怒鳴られ、 更なるストレスを溜める事となったが・・・




 だが、暫くして・・・




『そうそう、言っておくが、六文儀君、君が新たなシナリオを作る必要はない』

『六文儀君、意味が分かるかな?』

「わかっております」

 ゲンドウはそう答えるが・・・

『確認するように言っておくが、現時点であの女をネルフから放逐する事も、 これ以上、今までの事で処罰を与えるのも、許さんと言う事も含まれているのだぞ』

『故に、君が全力を持って、彼女を今の役職に留めておくように』

 まるで、ゲンドウの心を読んでいたかのように、老人達が釘を刺す為に、そう言った。

「なぁ!」

 その老人達の言葉を聞いて、ゲンドウは驚く。

 あの無能者を、しかも、チョッと聞いただけでも、かなりネルフ内外に、 ネルフ上層部対しての不信感の原因を垂れ流すように振りまいているあの女を、 司令である自分が率先して、庇えと言う事だからだ。

 しかも、ある意味、復讐の対象で、ネルフ最大の癌細胞を・・・・・・

『理由は分かって居るだろう』

アダムの波動を発する存在をネルフ本部から放逐すれば、 黒き月以外の場所、しかも、言い訳の利かない場所に現れかねん』

 さらっと重要な事をのたまう老人達。

「で、ですが・・・」

 庇うのが難しいからと言うだけではなく、アレに復讐が出来ないと言う事で、 ゲンドウは難色を示すが・・・
(八つ当たりではないしね)

『裏死海文書によると、アレは、必ず、使徒に関わる地に居る』

『左様、それゆえ、使徒戦のある地より、離すわけにはいかんのだ』

『他に、役割もある』

『それゆえ、作戦部長という役職から外すわけにはいかんのだ』

「し、しかし・・・」

 ゲンドウは、いつものポーズを忘れて、思いっきり不服そうな顔をさらす。

 それだけ、きつい事だろう。

『言っておくが、アレは君よりも重要なファクターだからね』

『この意味は分かるね?』

 あくまでも、裏死海文書に拘る老人達は、ミサトの擁護を止める積もりはないらしい。

 それは、自分達の尻に直接、火がつき、その身を焦がすまで、続くのかもしれない。

 つまり、大抵の事は、ゲンドウが直接被害を受けるので、自分達の事を忘れているか、 ミサトではなく、ゲンドウの所為と錯覚を起こして、対処を誤り、 取り返しがつかない状態に陥る可能性が高いと言う事である。
(因みに、某人々の謀略の影響です)

『君は良き協力者であるが・・・』

『計画の実行者が、君でなくてはならないと言う事はない』

『つまり、君には替わりが居る・・・と言う事だよ』

 その言葉に、ゲンドウは何も言えなくなる。

 つまり、余程の事が無い限り、ミサトよりも、ゲンドウの方が先に切られると言う事である。

 それを理解したゲンドウの顔が蒼くなる。

『理解したようだな』

 それを見たキールはニヤリとした。

『・・・では』

 そして、更に、その後、(ゲンドウだけが)連続15時間耐久嫌味大会が続いた。
(老人達は所々で交代したり、映像を流したりして、休憩したらしい)

 大会が終わり、キールが最後の言葉を言うと、ゲンドウは、精も根も尽き果て、 そのまま、机に倒れ、再起動に暫くかかったと言う。
(無論、最後の言葉は、ゼーレは援助しないが、逃げ出すなという言葉である)








 数日後・・・某所・第十六独立連隊の基地の1つ・・・

「・・・つまり、今後、ネルフとの交渉役は、直接、こちらから出して欲しいと言う事ですか?」

 通信室で、大人バージョンのシンジが、そう言った。

『あぁ、そうなのだよ』

 モニターに映っているのは国連軍総司令アンダーソン大元帥閣下である。

 その後ろには秘書官らしき部下が居る。
(無論、ゼーレの草とかではない身元も確りしている護衛である)

「なぜ、そう言う事になったのですか?」

 呆れたように、シンジがそう言った。

『おそらく、あの髭外道の思惑だろう。
 あの痴呆共も、裏で後押しておるみたいでな・・・
 かなり、裏金や馬鹿腐った政治屋共が動いておる
 向こうの考えは、幹部をネルフ本部内に引き込み、洗脳するか、 人質にでもする気なのではないかな?』

 この直接交渉件にはゼーレも関わっているので、多少?強引な手法できたらしい。

「そんな事をこっちが許すと思っているんですかね?
 それに、そんな事をすれば、一気に攻め滅ぼす理由が出来ると言うのに・・・
 尤も、そんな馬鹿な事で部下達を、危険な目に遭わせるつもりはありませんけど・・・」

 呆れたように、シンジがそう言った。

『まぁ、そう言うと思っておった。
 そこで、実は書類に、こっそり交渉に関しての条件を、 ワシの方で、色々細かく付け加えておいた。
 当然、奴は、よく読まなかったのか見落としたのか、 あっさり承諾の印を捺していたよ』

 面白そうにアンダーソンはそう言った。

「へぇ〜どのようなモノです?」

『今、転送する』

 すると、ファックスが即座に届いた。

「ふむ・・・なかなか面白いですね。
 始めの条件は、髭外道の思惑通りにとれますが・・・
 後半や小さい条件の方まで読むと、完璧に向こうが不利ですね。
 最初っから、あの髭外道の思惑が崩れているのに、捺すとは・・・バカですね」

 シンジはそれを読み、何故か別紙に拡大してある細かい部分を読んでニヤリとする。

 因みに、一例を挙げれば・・・

【交渉は発令所にいるネルフ司令、もしくはその代理人と行う】といった内容が、 長ったらしく書いてある文の下には、小さく・・・

【ただし、時間的余裕が無いので、通信のみで行い、直接的に会っての交渉は行わない】
【第十六独立連隊が、納得できなければ、ネルフはその後、一切の口出しが出来ない】
【交渉時間中の被害もネルフが持つ】

 等といった補足が山ほど入っていた。

『だろう?』

 アンダーソンもニヤリとした。

「交渉役は誰でも良いんですか?」

『一応、佐官以上と言うことになっているが・・・
 なに、そちらが選んだ者なら、無条件で、二佐の地位を約束しよう・・・
 今までの交渉役が二佐だったからな』

 シンジが確認すると、アンダーソンはそう答えた。

「誰でも良いんですね?」

 シンジが確認するように聞く。

『あぁ、誰でもいい。
 何なら、隊員のお子さんに覆面をしてもらってでもかまわんよ。
 ただし、ある程度、自分で行動が出来る子にしてくれ・・・
 ある程度の経歴はでっち上げてるから・・・
 それなりに出来たと理由がつく存在でな』

 アンダーソンは前もって、釘を刺すようにそう言った。

 だが、その後ろで秘書官が大粒の汗を額につけているのは気のせいではないだろう。

 まぁ、このシンジなら、赤ちゃんでもやりそうだし・・・

「おやおや、大元帥閣下もわかっていらっしゃるようで・・・」

 おでこを軽く叩きながら、悪戯っ子のような表情で、シンジがそう言った。

『いやいや、シン上級大将にはまだかなわんよ。
(こう言う事に関しては、常にワシの想像の斜め上を行くからな)
 決まり次第、書類と階級章は後で送るからな』

「えぇ、中々のご提案、ありがとう御座います♪」

『では、碇の隠居爺にもよろしくな。
 今度、上等のウィスキーとコニャックを持って、 皇神の爺と共に襲撃に行くと言っておいてくれ』

 そう、実は彼とシンジの祖父である先代碇家当主は、某事件後、 シンジと通じて、マブダチ状態なのであった。
(襲撃とは、極秘裏に遊びに行くと言う隠語です・・・わかっているでしょうが・・・)

「はい、秘蔵の大吟醸で迎え撃つように伝えておきましょう」

 シンジがそう言い返す。

『あぁ、ではな』

 モニターが消えた。

「さて、どうするかなぁ〜
 彼にするか、それとも・・・」

 子供の姿に戻ったシンジは、ニコニコしながらそういった。






 ある日の夕方・・・

 ヒカリは、商店街で夕飯の買い物をしていると、何故か帰宅途中の父に会っていた。

 本当は、荷物は配達してもらう予定だったが、父が代わりに持つと言う事で、 そのまま一緒に帰る事になったのである。

「え!・・・
 ひ、引越し?!」

 父の言葉に、ヒカリが驚いたようにそう言った。

「あぁ、既に、向こうには家族皆で入れる社宅が準備してもらっている。
 それに、ココは何かと物騒だしな・・・
 コダマも賛成しているし・・・」

 荷物の殆どを持ったヒカリの父がそう言った。

「そうなの・・・」

 ヒカリが、俯き、辛そうにそう言った。

 使徒が来るようになって、この第三新東京市から出て行く一般人が増え、過疎化が進んでいる。

「それとな、実は、鈴原さんの所に頼まれて、お子さんを預かってほしいとも言われたんだよ」

「え?」

 父の意外な言葉に驚くヒカリ・・・

 実は、長年、ヒカリとトウジは、同じクラスであり、妹であるノゾミとトウジの妹も、 同級生であり、親友である為、親同士も知り合いであった。

「鈴原さんは仕事の関係上、ココから離れられないが、お子さんは疎開させたいらしい。
 そこで、暫く預かってくれないかと頼まれてな。
 つい、引き受けたんだよ・・・
 今までも、色々とお世話になっていたし・・・」

 因みに、会社関係の事があるので、他言無用と言う事で話したらしい。

 無論、鈴原妹を保護する為に、マユミの考えた策謀であり、 そのようにヒカリの父親を誘導したのである。

 更に、ヒカリの父は、自分の家族や、鈴原妹が、 この第三新東京に生息するとあるロリコン外道の権力者に、目をつけられ狙われている事を証拠付で、 コッソリと教えられている。
(流石に何故狙っているかまでは、伝えていないが・・・都合よく、納得させる為にも)

 その説得に役に立ったのが、ケンスケの盗撮写真販売用の隠しHPであった事は皮肉としかいえない。
(無論、洞木三姉妹の隠し撮り写真がそのままあった)

 因みに、ケンスケのこのHPはゲリラ的なものがあり、偽名を使って、 HPの主が分からない状態にしたり、何度か抹消されても、 あの手この手で、いつの間にか復活するらしい。

「う〜ん・・・」

 悩むヒカリ・・・

「まぁ、そう言う訳で、引越しは明後日だから、準備をしておいてくれ」

「ちょ、ちょっと、お父さん!
 急じゃない!
 そ、それに、学校だって、未だ再開してないから、連絡も・・・」

 いきなりの予定に、ヒカリは驚く。

 因みに、学校は、某事情で、暫く休みになっていた。

「まぁ、向こうも、急ぎらしいし・・・
 それに、最近、この街もいろんな意味で、物騒だからな。
 化け物が来るだけではないんだ。
 コダマが変質者に襲われかけたのを知っているだろ?
 それに、今日は、ノゾミが攫われかけたらしい」

 実は、先日、髭の手駒、ネルフ諜報三課、通称諜報特殊監査部員達が、 帰宅途中で、夜の公園近くを歩いていたコダマを襲おうとした。
(因みに、ヒカリの父がコダマに、転職及び引越しの事で、相談する数日前らしい)

 当然、コダマを公園に引き込んで押さえつけた途端、 影でガードしていた第十六独立連隊の特殊隊員達によって、思いっきりボコられて、 強姦未遂罪で警察に突き出されている。

 無論、コダマは押さえつけられただけで、何もされてはいないものの、 かなりの恐怖を感じたらしく、引っ越す事を父親に訴えていた。

 付け加えると、何故か、その助けてくれた特殊隊員の1人と、良い仲になっているとか・・・

 まぁ、その一件以来、外に出る時は、その隊員と一緒に居るようになったので、護衛しやすいが・・・

 また、その隊員は、自分も、仕事の事情で引っ越す事になったと言ったらしい。
(因みに、その隊員の方が、最初に、彼女に惚れていたとか・・・)

 その引越し先が、何故か父親の転職、引越し先の直ぐ傍と言う事は言うまでもない。

 そして、今日は、ノゾミが、ネルフ諜報三課、通称、 諜報特殊監査部員の乗る黒い高級車に思いっきり、 轢かれかけたのである。

 しかも、その時間帯は車両通行止めの指定通学路で、 更に、そこは一通であるのに、逆走し、ノンブレーキで、 一緒に歩いていた友人の鈴原妹ごと、轢こうとしたのである。

 勿論、ガードしていた第十六独立連隊の特殊隊員が、即座に2人を抱きかかえ、 塀の上に飛び上がったので、轢かれずに済んだ。
(他にも数人いたが、その子達は別の隊員達が助けた)

 因みに、その車は、その隊員の投げた棒手裏剣のようなモノにタイヤを撃ち抜かれ、 頑丈な塀と電柱に激突し、髭外道の手駒達は、鞭打ち状態で、警察に捕まっている。
(後日、ノゾミの証言では、かなり格好良かったらしい)

 まぁ、それが何故攫う事に変わっているかは、色々な事が関わっているのだが・・・
(少女達の妄想や、説明など・・・
 それに、まさか、あんな所で轢く積りだったとも考えにくかったらしい)

 現在、捕まった者達は、黙秘を続けている。

 髭が圧力をかけて解放してくれる事を信じているらしい。

 しかし、現在、ネルフが落ち目であり、某“作戦&全業務妨害・被害拡大部長”の影響もあって、 警察への影響力が、更に低下しているし、国連軍上層部に睨まれている状態である。

 そんな状態で、特務権限によるゴリ押し等できるハズもなく・・・

 それゆえ、ベッドの上の冬月が反対し・・・

 結局、哀れ、彼らは、それを起こす一週間前に、不正が発覚し、 懲戒免職になっていた事にされる。

 そして、彼らは、ネルフをクビになった為、その逆恨みで、 関係者を狙ったと言う事になり、ゲンドウと冬月の手回しの結果、 最終的に、タバシリ遺棄いき?になる。
(遺棄・・・つまり、そのままにされ、捨てられた)

「えぇ?!」

 初耳だったヒカリは驚いて、叫ぶように言った。

「幸い、被害も無く、助けられたから良かったものの・・・
 このまま、ココに居ると・・・
 特に、お前は、片手を骨折しているだろう。
 もしもの時があったら、父さんは心配で・・・」

 因みに、この時点では、ヒカリの父親は、自分の娘達を狙っているロリコン外道と言うのが、 この街の(落ち目な)影の支配者、ネルフ司令である事は、 まだ詳しく知らないのだが・・・・・・

 ともかく、そんな外道が巣くっているらしいこの街に留まる事に、 かなり、不安を感じていたのである。

「・・・・・・」

 父の言葉に、ヒカリはそれ以上、何も言えなかった。

 そして、ヒカリ達は、引越しの当日、引っ越すことを電話で学校に告げ、 クラスには手紙を送ったと言う。

 その手紙は、何故か京都からのモノだった。










To be continued...


(あとがき⇒悪あがき?)

 ヒカリは第三新東京市から、居なくなりました。
 トウジの妹だけを連れ・・・
 まぁ、一緒に行くのが妹だけだから、後で色々、一悶着あったでしょうが・・・
 トウジはチルドレンに選ばれているので、離れられませんから・・・
 因みに、トウジは入院中との事で、あの事件後、ネルフ本部の外には出てきてません。
 更に、軽傷の生徒が少ないので、1、2週間は、学級閉鎖っぽいし・・・
 開放されたはずのケンスケも、流石に、トウジについて、何も話しませんし・・・
 むしろ、臨時休校を良い事に、自分の覚えている事を元に、 使徒や弐号機をグラフィック製作をして、自分のHPに載せるのに忙しいだろうし・・・
 そして、コダマを助け、ガードしている特殊隊員ですが・・・
 某メ○ゴ○ラの色違いのようなメカ、ジドムに乗っていたム○シだったりします。
 (肉体年齢20代なので、丁度つり合い取れる)
 となると、当然、ノゾミ達を抱えて助けたのは、ケ○タです。
 こっちは、ノゾミと鈴原妹の方が、一方的にケイ○に一目惚れをしちゃっていますが・・・
 (ムサ○にロリキラーとからかわれる為、格闘訓練に格好つけて、ケンカをする様になっています)
 で、リツコがコアの中身を知っていても、何故、その調達の仕方まで知っているかと言うのは、 ゲンドウに教えられていたからです。
 某事情により、死にかけで助からない人を・・・
 (無論、ゲンドウの策謀により、病死しかかっている人を・・・
 サルベージが出来るようになれば、状態保存はコールドスリープより確実と言われて・・・)
 その内、段々、麻痺をしてきましたが・・・
 (当然、ゲンドウはそれを狙っていました)
 前回、リツコが、ほっとしたのは、 健常者を、死に掛け状態にして、無理矢理使うと言うゲンドウの手法を使わなくて済むからです。
 因みに、今回の洞木一家を襲いかけた事件等は、ゲンドウの指示です。
 リツコは未だ知りませんが、その内知る事になるでしょう。
 しかし、最近、意外にアスカの助命嘆願メールがふえたなぁ〜(^^;)
 これは、酷くなる前に、ドイツに帰したほうが良いかなぁ〜
 このまま、ネルフに居ると廃人になるか、死ぬだけだし・・・σ(^_^;)アセアセ…
 良い方法はないかな?
 募集するかな?
 あと、ながちゃんさん、時間があるときでいいので、コメント頂戴ね♪



(ご要望に応えて、ながちゃん@管理人のコメントです)

 お久しぶりです。相変わらず冴えた文章をありがとうございます。
 今回、ようやくゲンドウが復活しましたが、何かこう覇気がありませんね。
 現実逃避が過ぎて、痴呆でも始まったのでしょうか?(こりゃ、道化コース一直線ですな)
 まあ、今後の甚振り甲斐をよくするためにも、ある程度のアメ玉(夢・希望)だけは与えておいて下さいね♪
 そして生かさず殺さず、ジワジワと嬲り倒して下さいませ♪
 ミサトですが…なるほど、コイツの存在そのものが使徒たちを惹き寄せていたんですね(いやー盲点でした)。
 よくよく考えてみれば、確かに彼女がいる場所を目指していましたもんね、使徒って…。
 まさに諸悪の根源…もしかしたらコイツさえ殺したら、以降の使徒は生まれなくなる…のかな?どうだろう?
 しかし、このことを公表したら、周りはどういう目で見るんだろうか?…うう、バラしたい。バラしたいよー(笑)。
 あと、交渉役の人選は期待していますから♪
 思いっきりネルフ(主にミサト)を揶揄して、所構わず毒舌を吐き捲くる「お子様」を期待しております(笑)。
 最後に、ケンスケの処断を心待ちにしております。…まだ引っ張るのかな〜?引っ張るんだろうな〜(笑)
 ま、効果的に殺して下さいね♪(おい)
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