「さてと、ココにはどんなメニューがあるのかな」

 黒川はミサトにそう言ってから、席を立ち、食堂の受付に向かった。

 今の時間はお昼過ぎ・・・黒川は遅めの昼を採る事にしたのである。

 因みに、部下達は先に交代で摂るように言われていたので、先に摂っていたりする。

 ついでに、ミサトに与えられたのは、一番安いカップ麺だったらしいが、【えびちゅ】があった為、文句は言わなかったらしいが・・・
(でも、ココの食堂って、無料のセルフでないのかな?)

 黒川が食べ始めると、ミサトは思い出したかのように文句を言い出して、女性の見張りから、鞭でシバかれ、しびれて黒くなったのは、別の話かもしれない。
(どうやら、鞭は電流か何かが流れる代物だったらしい)










新起動世紀ヱヴァンガル改

第二十四話 激突?! トラ○ス○ォーム? VSガギエル?

presented by とりもち様











 国連軍・第16・全域・特殊特務独立連隊・第3輸送護衛部隊・旗艦“白木馬”・ブリッジ

「・・・使徒の反応が発生、こちらに近付いてきます」

 レーダーを見ていた部下の1人が、マユミにそう言った。

「あら、後どのくらいですか?」

「おそらく、後、1時間程度で、艦隊と接触するかと・・・」

 マユミの言葉に部下はそう答える。

 因みに、このレーダーはかなり高性能であるようだ。

「近くに他の船舶は?」

「無いハズです。
 前もって、関係各所には情報を出していますから、避けていますよ・・・」

 水城はそう言った。

 既に、財団上層部には、日本付近で使徒に襲われる可能性が高いと言う情報を流していたのだ。

 当然、部外秘で・・・

 だが、暴利を貪って来て、いざと言う時には、役に立たなかった某研究所上がりの組織ではなく、使徒を唯一、倒し続けている組織からの情報である。
(しかも、殆ど被害無しに・・・)

 信憑性は高いと全員が考え、これまた、極秘?情報として、仲間内に広めたのである。

 故に、この付近にはこの護衛艦隊以外の船舶は居ないのである。

 無論、仲間内でないゼーレ関係の船舶は、裏・死海文書の記述にしたがっている為、
最初から出していないのである。
(保険金目当てのは、配下の海賊に襲わせるしね(爆))

「それでは、向こうネルフ側に気付かれないように、
ンッグとヅンッグをいつでも出せるように、準備していてください。
 傍で討ち取ります」

「おや?・・・遠方で迎え撃たないのですか?」

 水城がタンカーの安全面からそう言った。

「それはそれでつまらないでしょう。
 あちらには折角、葛城ミサト自爆のスペシャルゲストが来ていますし♪
 それに、皆さんの力を信じていますから♪」

「既に向こうの威信は地に落ちているどころか、潜っているかと?」

 水城が少し呆れたようにそう言った。

「いえいえ、あの程度では、まだ理解していないヒト?も居ますから♪
(理解しないというか、できないでしょうが・・・)」

「微妙に、言葉のニュアンスが違うような気がしますが・・・」

 マユミの言葉に、水城は、冷や汗をかきつつそう言った。

「気のせいじゃないです♪」

「そうですか・・・(汗)」

 ハッキリ言うマユミに、水城は、ただ、冷や汗を流すばかりだった。

「それに、司令も皆さんの事を信じていますし、
もしもの時は、アレの使用許可もいただきましたから♪」

 何かの鍵を見せながら、マユミがそう言った。

「ま、まさか、アレをお使いになる気ですか?」

 その鍵の正体を知っているらしい水城は、目を見開いてそう言った。

「えぇ、伊達にこの艦隊を選んだわけではありませんよ」

 マユミは、鍵を弄りつつ、そう言った。

 この艦隊にはやはり秘密があるらしい。

「やっぱり・・・皆様方、遊びが好きですね」

 溜息を吐きつつ、水城がそう言った。

「この設計は私達ですが、要求したのは、総帥連ですよ♪」

「だから、『皆様方』です」

 マユミの言葉に、水城はそう答えた。

 因みに、総帥連とは、財団のトップに居る老人達の事である。
(碇老を中心とした財団の運営をしているグループであり、一応、シンジ達の保護者?でもある)

「えぇ、当然です♪
 確り録画しておいてください」

 マユミは輝くような笑顔でそう言った。






 その頃、第一タンカーのブリッジでは・・・

「だぁ〜!
 何で向こうと連絡を摂っちゃ駄目なのよ!」


 ミサトが向こうの旗艦のブリッジとつなげと騒いでいた。

「決まっているだろう。
 余計な問題を起こしたくないからだ」

 だが、タンカーの艦長がそう言って却下していた。

 因みに、ミサトの後ろに居る見張り役の御一同は、艦長の意見に頷いている。
(約一名、何かの準備をしているが・・・)

 ミサトが関わる以上、何かしら問題が起こると思っているのだ。

 因みに、最初はトイレに行くと言って、食事中の黒崎から離れ、見張りを振り切って、コッソリ?とブリッジに向かおうとしたのだが、見張りには女性の隊員も居た為、流石にそれは出来なかったのである。

 女性なら当然と思うかもしれないが・・・

 見張る相手はミサトである。

 下手をすれば、腕力暴力?で、終わりになるのは目に見えている。

 『ならなぜ彼女は?』と考えるかもしれないが、懸命な読者諸君ならお分かりだろう。

 それはともかく、彼女は、ネルフで一番ミサトを抑える事が出来、尚且つ、見張りの部隊で、と言うか、ネルフ本部で、唯一、1人で物理的にミサトを止める事が出来るという非常識な女性であったりもする。

 因みに、彼女は特殊な趣味をいくつか持っていた為に、選抜され、訓練を受けたツワモノであるらしく、ある意味、ネルフ内では希望の星・・・

 つまり、ミサトの天敵になり始めているらしい。

 因みに、誰の推薦で入ったかは謎である。

 気にする暇が無いし、希望の星だし・・・

「何で問題になるのよ!」

 ミサトはそう怒鳴りつけた。

「(お前だからだと、正直に言ったら暴れるだろうな・・・)
 定期連絡でもなく、非常時でもないのに何でこちらから連絡を入れなければならないのだ?」

 加持の事を調べる副産物と、黒崎からの忠告で、ミサトの奇行を知っていた艦長は、そんな事を考えつつ、あくまでも冷静にそう言った。

「チルドレンと話す為でしょう!」

「何の為に?」

 ミサトの怒鳴り声に、艦長が呆れたように訊く。

「今後の為よ!」

「今後とは?
 今でないといけないのかね?
 新横須賀港に着いた後でもいいのではないかね?
 必要性を感じんな」

 アッサリ返しつつ、艦長はそう言った。

「う・・・そ、そうじゃなくて、相手はあの第16なのよ!」

「それで?」

 この航海で、完全に第16を信じきっている艦長は首を傾げつつ、そう言い返した。

「チルドレンを洗脳したらどうする気よ!」

「何の為に?」

 今度は心底呆れた顔をしつつ、艦長はミサトに尋ね返した。

「それは、エヴァを」

「それは絶対に無いな。
 向こうはエヴァの必要性を感じていない。
(誰かさんの所為で)」

 ミサトの戦績を知っている艦長はハッキリ言った。

 確かに、第16は全く必要性を感じていないだろう。

 いや、ネルフにあることで、ある程度の戦力となる事に関しては、必要性を感じているかもしれないが・・・
(逃がさない為に・・・)

「なんですって!」

 艦長の言葉に、ミサトが怒鳴った。

「大体何を根拠に、そんな被害妄想的な事を考えているのかね?
 向こうは、アメリカ、ドイツ、そして、日本まで我々を護衛して来てくれている。
 その行動は信頼に足るものだし、定期連絡時に、チルドレンとは会話をしているが、そのようなものをされているとは感じんな」

「あぁ〜葛城作戦部長殿・・・
 これ以上、駄々をこねると、我々もそれなりの対処を」

「なんで・・・
 いや、そのぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 後を振り向き、黒服の男を怒鳴りつけようとしたミサトは、その後ろに居る女性がイイ笑顔をしつつ手に持ったとある物体を見て、慌てだした。






 数秒後・・・

「それでは、ご迷惑をおかけしました♪」

 何故か、黒焦げになって、頭から注射器を生やして白目をむいているミサトの片足を持って、引き摺りつつ、女性がその場を去って行った。

「・・・いや、その・・・彼女は何かね?
 アレを抑えるとは・・・」

 艦長が天井を見つつ、そう訊いた。

「・・・えっと、最近、本部に配属された人です。
 つい先日から、特別に抜擢され、アレの調教係と言うか、抑えをしているらしいのですが・・・」

「我々も詳しくは・・・」

 残った黒服達も、天井を見つつそう言った。

「ふむ・・・しかし、巻き込まんで欲しかったね」

「ですね・・・」

「でも、まだマシですよ・・・
 アレの八つ当たりの被害より・・・」

「まぁ、2〜30分程度で、痺れは取れますし、後遺症も無いらしいですから・・・」

 因みに、艦長と(慣れた?)黒服達は、何故?か床に倒れていた。

 他のブリッジ要員達は、何故?か、端に固まっている。
(ご想像通りです)

「計器に悪影響が出ていないといいのだが・・・」

「それは、無事な方達に調べて貰った方がいいですね」

「そうだな」

 艦長はそのまま即行に逃げていた乗組員達を白い目で睨みつつ、指示を出した。

 しかし、幾ら大丈夫とは言われても、病室に連れて行かなくていいのだろうか?







 国連軍・第16・全域・特殊特務独立連隊・第3輸送護衛部隊・旗艦“白木馬”・ブリッジ

「使徒、急接近、目標、本艦です!」

「あれをこちらに載せてますからねぇ〜♪」

 報告を聞きつつ、マユミが呑気そうにそういった。

「ンッグ、ヅンッグ、発進!」

 丸い胴体に蛇腹状の腕とお尻に尾鰭を持つ機体と、横から見れば、少し縦長の楕円のような形をした胴体と同じく蛇腹状の腕とお尻に二つの尾鰭、更に進行方向(頭?)にドリルを持つ機体が発進した。
(無論、別に短い足がついています)

 腕に持つ武器は、それぞれ、反しの付いた槍と先が三又のトライデントと言う槍である。

 まぁ、両方とも赤くは無いが・・・

「おぉ〜中々ですね〜」

 上手く使徒の攻撃を捌きつつ、攻撃しているンッグ、ヅンッグ達を見ながら、マユミは言った。

「いつも訓練していますから・・・
 このまま、アレのご使用許可をいただければ、倒せますよ」

「それでは面白くありません。
 向こうとコンタクトを・・・
 気付いているとは思いますが、使徒が来たので、退避して貰いましょう」

 マユミはそう命令する。

「ついでに、挑発もですか?」

「さぁ?」

 水城の質問に、マユミは笑顔でそう答えた。

「向こうと通信開きますが・・・音声だけです」

 通信士がそう報告してきた。

「おや?
 どうしたんでしょう?」

「さぁ?」

 マユミの言葉に、水城も首を傾げる。

「とりあえず、つないでください」

『すみません、アクシデントが起こり、通信機能の一部が壊れてしまいました』

 タンカーの船長の声だけが聞こえてくる。
(回復したらしい)

「何があったんです?」

『いえ、アレが暴れようとしたので、飼育係の方が取り押さえたまでは良かったのですが、その電撃?影響で・・・』

 マユミの質問に、タンカーの艦長が答え辛そうにそう言った。

「(シエ、やりすぎたのですね。
 シンジさんのシナリオ覚えているのですか?)
 分かりました。
 では、使徒らしき、巨大生物が襲ってきているので、退避してください」

『分かりました。
 ご武運を・・・』

 その通信のあと、二台のタンカーが、護衛である二隻の巡洋艦と一緒に、艦隊から離れていく。

「それでは・・・」

 マユミは懐から、鍵のようなモノを取り出し、提督席から立ち上がる。

「やっぱり使うんですか?」

「えぇ♪」

 水城の問いに、マユミが嬉しそうにそう言う。

 そして、マユミの前に、鍵穴のついた台の様なものがせり上がってくる。

「・・・・では・・・
 艦内に通達、本艦はトランスフォーメーションに体制に移る!
 ンッグ、ヅンッグにも、注意を促せ!」


 せり上がってきた台をみて、水城は大声でそう言った。

「「「は!!!」」」

 通信士や、他のオペレーター達が返事とともに通達を始める。

「とらんすふぉ〜めぇ〜しょん!
 しょ〜にん♪」


 マユミが心底嬉しそうな笑顔で、鍵を鍵穴に叩きつける様に差込み、回した。

 因みに、何故か鍵穴の周りについていたプラスチックのような透明なカバーが、鍵を差込む時に割れていたようだが・・・






 国連軍・第16・全域・特殊特務独立連隊・第3輸送護衛部隊・旗艦“白木馬”・某部屋・・・

<艦内に居る全ての乗組員は、出てきたシートに身体を固定してください。
 本艦はMフォーメーションに入ります
 繰り返します、艦内に居る全ての乗組員は、出てきたシートに身体を固定してください>


「どういうことです?」

 その放送を聞き、放送とともにせり上がってきた全身を包みそうな柔らかいクッション等がついている席?をみて、某少女が聞いた。

「そんな事よりも、早く出てきた座席に身体を固定したほうがいいのだ」

 これまた、彼女のソックリさんが、その椅子に身体を固定しつつ、埋めていく。

「は、はぁ・・・」

 よく分からないといった顔で少女もそれに習った。





 第一タンカー後部艦橋

「はぁ?!
 ここは?!」


 ミサトがおきると、そこは空中だった。

 蓑虫状態で、吊り下げられているのである。

「お目覚めね、葛城さん」

 上から、ココ最近、よく聞く声がした。

「な、何をやって、いえ、 考えているのよ!
 あんたは!」


 顔を上に向けつつ、ミサトはそう怒鳴った。

「コッチを気にしていていいの?
 第16独立連隊の使徒殲滅が始まるのよ」

 彼女は、“白木馬”の方をさしながらそう言った。

「なんですってぇ!」

 ミサトはそう叫びつつ、指された方を睨んだ。

 そこには、先程の空母の姿は無く、何故か、巨大な人型の姿があった。

 それは、エヴァの数倍の大きさであった。

「な、何よ、あれ・・・」

 ミサトはそう呟いた。






 国連軍・第16・全域・特殊特務独立連隊・第3輸送護衛部隊・旗艦“白木馬”・ブリッジ

「カラメティーフォール展開!」

「「「カラメティーフォール展開!」」」

 全身クッションのついている席に身を沈めている水城と、同じようなシートに身を沈めながら端末をあつかっているオペレーター達が叫んだ。

 すると、巨人の両腕の部分から、何かの装置が四つずつ飛び出し、使徒と巨人を囲む巨大な光の長い立方体を作り出した。

「目標、カラメティーウォール面に接触!
 絡まって動けません!」


 使徒は、巨人が作り出した立方体よりも大きかった為、面の部分にその身体の一部を、光の粒子で出来た糸のようなモノに絡め捕られ、もがいていた。

「いきます!
 この子の手が回って唸る・・・」

 とある機械を身に纏ったマユミが、右腕を自分の前に掲げると、それをトレースしたように巨人が動き、更に、何故か、掲げた巨人の右手の指と手首が、それぞれ唸りを上げながら回転を始めた。
(現在、マユミは機械を纏っており、それは、某ガ○バ○ターの操縦席の様な物と思ってください)

「コアを抉れと轟き叫ぶ!」

 マユミと巨人が右腕を後ろに一旦下げ・・・

「必殺ドリルクラッシャー!!」

 そして、突き出すように前に出し、巨人は、立方体の中を滑る様に進み、もがく使徒の顎の下辺りにその腕を突き出すように伸ばした。

 一瞬、紅い壁が発生したが、巨人の回転する右腕はアッサリとそれを突き破り、使徒の顎を貫き、コアを抉り、そのまま、身体ごと、通り過ぎた。

 巨人が通り過ぎた後、そこには、身体の大半を削られた使徒の姿が・・・

 巨人が貫いた右腕の回転が止まり、何かを払うように、その腕を下に振った。

 何故か、既にその手にはコアが無いが・・・

「・・・終わりです」

 マユミがそう呟いた途端、残った使徒の身体が爆発、四散した。

 その影響で、立方体の中の海が荒れ狂うが、波は光の壁にぶつかるだけで、立方体の外には影響が無いようだ。

 そして、立方体の八角を形成していた装置が立方体を面にすると・・・
(光の壁は巨人を素通りした)

 荒れていた波が消え去っていた。





 第一タンカー・後部艦橋

「相変わらず、凄いわね」

「クッ・・・ちゃんとしたエヴァとマトモなチルドレンが居れば私だって・・・」

 彼女の声に反応したミサトが悔しそうに呟いた。

 しかし、マトモなというが、何を持ってマトモと言う気であろう?

 マトモなチルドレンなら、こんなミサトの言う事を聞かないだろう。

 また、今のミサト状態で、彼女の言う事を、一々きくような戦闘をやっていては、流動的な戦場では役に立たないだろう。

「何でアンタはそうエヴァ、エヴァって、拘るのかしらね?
 しかも、それも他人の力でやっているだけで、自分は騒いでいるのと変りゃしないのにね」

 彼女に言葉に、ミサトは下唇を噛むだけで何も答えない。

「乗れないって聞いていたから試しもしないで引き下がっているんだっけ?
 本当にヤル気あんの?」

「あ、アンタに何が分かるって言うのよ!」

 ミサトは苛立った様に叫んだ。

 その顔はある種の苦痛を感じているようだった。

 なぜなら、彼女の言った事はある意味、ミサトの図星だったからだ。

 危険性があるというだけで、試さず、出来ないからと納得させ、出来るのはチルドレンだからと言う免罪符でチルドレンに負担を与えているだけなのだから・・・

 しかも、自分が矢面に立たない事を何処となくほっとした気持ちをもって・・・

 ミサトも言われれば分かるし、気付くし、少しはその事で、精神的苦痛もあるのだが、某事情により、今のミサトには、その苦痛は3分と保たないのである。

 まぁ、直ぐに例の精神自己誘導が働くし・・・

「そう言えば、貴女、知っている?
 あれと同系統の兵器を、ウチの諜報特殊監査部の連中が奪取しようとしているって・・・
 作戦は3日後だったかしらねぇ〜?」

 そして、何故か、彼女はお構い無しに、ミサトの叫びを無視し、敢えて精神的苦痛からの逃げ場を作り出すように話題を変えた。

「どういうことよ!」

 その彼女の言葉に、案の定、ミサトは怒鳴った。

 その表情には、先程の苦痛の影は無い。

 ミサトの精神は彼女の出した話題に集中する事で、苦痛のある話題を封印し、それから逃れようとするからだ。

 そのミサトの顔を見て、彼女の口元が緩む。

 どうやらワザと誘導しているようだ。

 そう、ミサトがこの話題に集中する為に・・・

「あ、そう言えば、諜報部と保安部だっけ?
 アンタを排斥するようにしている派閥で大きいトコは」

 そして、彼女は今気付いたように言った。

 だが、実のところ、司令部を除いて、全員が既にミサトの排斥論者である。

 そう、作戦部にいたっても・・・
(眼鏡オペレーター居ないし・・・)

「まぁ、そんなところが、自分で使徒を倒せる兵器を手に入れたら・・・
 唯でさえ、縮小をしている作戦部は、どういう扱いを受けるかしらね?
 特にその長は・・・」

 ミサトははっとしたような顔をする。

 当然だろう。

 もしも、その兵器が使徒を倒せるモノであるなら・・・

 それを手に入れてきた諜報部達はミサト排斥を上層部に強く訴えるだろう。

 作戦部が無くとも良いとか言って・・・

 下手をすれば、有能?な自分を排斥し、自分達の言う事を聞く傀儡の作戦部長を立ててくるかもしれない。
(注:ミサトの主観です)

 いや、寧ろその可能性が高い。

「まぁ、私は明後日から、数日、お休みの予定だから関係ないけど」

「何が望みよ・・・」

 ワケの分からない態度をとる女性に、ミサトはそう言った・

「別に、作戦部長の肩書きを持っている人が何も知らないようだから、教えてあげただけ・・・
 そう言えば、それに関する計画書とかが、まぎれていなかったかしら?
 アンタのお部屋に」

 ミサトは悔しそうに唇を噛む。

 また読まずにめくら判押しをしたツケが来たからだ。

 尤も、ここで反省をしても、直ぐに忘れて同じような事をするのだが・・・この女は・・・

「まぁ、回収していない書類だから、まだあるかもしれないけど・・・」

 その言葉に、ミサトの目が光る。

 そして、ある無謀な作戦を考えた。

 そう、それは普通だったら不可能な作戦。

 最初から実現不可能な作戦なのだ。

 余程の手引きが無い限り・・・










To be continued...


(あとがき)

 お待たせしました(^^;)

 忙しくって、中々html化できなかったので、遅れに遅れました(;´Д`A ```

 と言うワケで、一気に送りました♪

 しかし、本当にイイ題が浮かばない・・・スランプだ( ̄ε ̄;)たらー

 ともかく、例のブツはもう直ぐ登場です♪

 では、また暫く〜(≧◇≦)/゛゛゛゛ヾ



(ご要望にお応えして、ながちゃん@管理人のコメント)

トランスフォームは漢の夢ぇ〜〜〜♪
ドリルは漢の本懐ぃ〜〜〜♪
しょ〜にん萌え萌え〜〜〜♪
圧倒的です!もはや敵なし!
使徒なんて片手間でチョチョイのチョイですな〜。
これでネルフ不要論がますます加速することでしょう。
でもシンジ君はミサトで少し遊ぶ(トドメを刺す)気なのかな?(笑)

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